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トート母ちゃんのお気楽生活♪

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花組「マラケシュ-紅の墓標-」

 皆様、本当にお久しぶりです。LOVE郎でございます。もしやお忘れではございませんよね?何せトートさんがさぼってたばっかりに、このわたくしの出番がなんと!ほぼ1年ぶりというとても皆様に顔向けできる状態ではございませんが、久々なればこそ、心を込めてお送りしたいと思っております。では、ごゆっくりご覧下さいませ。

 トートさんのお心がご本人に帰ってこなくなって8ヶ月以上。わたくしも心配しておりました。でも、わたくしの祈りが神に通じたのか、やっと、トートさんがわたくしのことを思い出してくださったようです。ありがたいことです。ただ、まだ時々はお心がどこかへ出かけてしまわれるようで、わたくしも、今回は出てまいりましたけれど、次はいつになるのやら・・・。
 あ、申し訳ございません。愚痴で始まってしまいました。では、花組公演「マラケシュ-紅の墓標-」「エンター・ザ・レビュー」の観劇記、まいりたいと思います。
 お芝居は、モロッコのマラケシュというサハラ砂漠の近くにある町が舞台。同じようにパリでの悲しい過去を引きずってマラケシュまでやってきた男と女。白人とベルベル人のハーフゆえに、自分の居場所を失い、パリに行こうとして失敗し死んでしまう男。イギリスの測量隊で、砂漠に出かけ行方不明になる男。パリ、ムーランルージュの花形スターだった昔を捨てきれず、素直になれない女。そのスターが持っている金の薔薇に執着するドイツ人。スターの付き人の女。かつてはマフィアで、今は表向きホテルを経営している男。その男女達に影のように忍び寄る蛇。
 複雑な人間関係と物語が入り混じり、1度観ただけではかなり分かりづらい作品です。キーワードのように「金の薔薇」が出てきますが、これがあったためにそれぞれの運命は狂ってしまった・・・。蛇というのは、ダンサーなのですが、要所要所に濃く薄く存在し、とても印象的です。鈴懸三由岐さんがすばらしい踊りで、不思議な世界へいざなってくれます。
 パリでの悲しい過去を持つ男、リュドビークは春野寿美礼さん。おさちゃん、今まで割と若くはつらつとした役が多かったのですが、今回久々に大人の男です。スーツ姿がまた良く似合う!「思い出したんではなく、ずっと寂しかったんですよ。」という台詞を言われた日には、こちらがクラクラきてしまいます(笑)歌もさすが!高音の伸びが良く、まさにベルベットボイス!聞き惚れてしまいます。役者としても、抑えた演技がリュドビークの人生を物語っているようです。
 パリでの悲しい過去を持つ女、オリガのふづき美世さん。ふーちゃんも、割と元気な役が多かったのですが、今回は過去にとらわれ、仲々前に進めない女という難しい役どころを、懸命に演じていました。
 うって変わって明るいのは、白人とベルベル人のハーフ、レオンの樹里咲穂さん。樹里ぴょんの明るさが、逆に死んでも白人の天国にもベルベル人の天国へも行けない孤独を際立たせます。
 砂漠で行方不明になる男、クリフォードの彩吹真央さん、今回ゆみこちゃんの出番は少なかったのですが、「夫にするならこんな人!」というぐらい良い人!「僕達は何も始まってはいない。これから始めるんだ。」という台詞、一度は言われて見たい。夫婦仲の怪しい方、この台詞使ってみては?(笑)
 元花形スターの女、イヴェットの遠野あすかさん。今回は、あすかちゃんの役が一番おいしい役のような気がします。高飛車で素直になれない女だけれど、何故か肩入れして観てしまいます。リュドビークの本当の相手役は、実はこのイヴェットだと思います。
 金の薔薇に執着する男、ギュンターの蘭寿とむさん。蘭トム君ってば恐い!所々舞台の端に現れては、イヴェットを見据える目がなんとも狂気じみています。
 出演者のことを全員書いてしまうとあまりにも長くなってしまうので、これまでにしたいと思います。
 しかし、リュドビーク、レオンの魂は救われるんでしょうか?それとも永遠に砂漠を彷徨い続けるのか・・・。第一、リュドビークは生きてるのか死んでるのかも謎だし。(作者)荻田ワールド炸裂!の舞台でした。

 ショーは、お芝居とはうって変わって、明るくゴージャス、尚且つ楽しい♪黒燕尾あり、パリのゴージャスな場面あり、おさちゃんの女役(とってもキュート♪)あり、ピエロの切ない恋あり、猛獣使いあり、明るいニューヨークあり、アフリカっぽい場面あり、ノリのいい中詰めあり、ジプシーあり、アランフェスあり、初舞台生のロケットあり、4組のデュエットダンスあり、と盛り沢山な内容で、終わるまでがあっという間でした。
 ちなみに、私のお気に入りは、エトワールおさちゃん(女役の場面ですね)と、アフロ、ジプシー、アランフェス、デュエットダンスです。でも、他の場面も凄く楽しいですよ。
 そうそう、今回は、初舞台生お披露目公演ということで、お芝居の前に口上、ショーのフィナーレでロケット(ラインダンス)があります。皆目がキラキラしてて、はつらつとしてて、毎回楽しみにしているのですが、最近の初舞台生は、皆痩せてるし、お化粧も綺麗ですねえ。昔はコロッコロの子がいたり、タヌキになってる子がいたりと、そういう子を観るのも微笑ましかったんですけどね(笑)これからの100周年を担う初舞台生達。自分がかなえた夢を、今度は私達ファンにもおすそ分けしてくださいね。頑張ってほしいです。

 如何でしたか?久々ゆえ、かなり時間がかかって書きましたが、あまり皆さんには伝わってないかもしれません。まだ公演は終わってませんので、詳しく書きすぎるのもどうかと思いますし。「なんて言って、文才が無いだけなんじゃないの?」・・・え?あ、トートさん、それは失礼じゃありませんか?!あなたのせいでわたくしはどれだけ待たされたことか!「ごめんごめん、それについては平に謝ります。ほれ、この通りm(__)m」まあ、仕方ないといえば仕方ないんですけどね。わかりました。今回はこれで許して差し上げます。でも次回は、なるべく早く帰ってきてくださいね!


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